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社長のつぶやき

第13号 2004年6月1日

ハーヴィ・メイソン・トリオが5月12日の名古屋ブルーノートを皮切りに22日まで公演を行いました。これは弊社から昨年11月末に発売され、スイングジャーナル社主催の年間ディスク大賞・銀賞に輝いたアルバム「ハーヴィ・メイソン・トリオズ:ウィズ・オール・マイ・ハート」のプロモーションも兼ねたツアーだったのですが、熟成された音楽が醸し出す「芳醇さ」と音楽本来の持つ「暖かさ」を堪能させてくれた時間でした。私にとっては、こうしてライヴに立ち会う事は、ひとつの仕事である事に違いはない訳ですが、そういったものを越えて純粋に楽しませていただいたライヴでしたし、「良き音楽」こそが与えてくれる「勇気」と「エネルギー」をたっぷりいただいたような気がします。所謂「仕事冥利に尽きる」といった事かも知れません。

このアルバムが皆様からとても肯定的な評価をいただいた事は企画者の一人としてこの上ない喜びであるわけですが、それにつけても、あれだけのピアニストたちを相手に素晴らしい演奏とプロデュース能力を発揮してくれたハーヴィには脱帽させられました。「簡単に叩いているように見えるけど凄い事を演っているわけ。あれが世界の一流っていうこと」という友人の言葉がすべてを語っているかも知れません。そして、今回、私に仕事を忘れさせて「一音楽ファン」に引き戻してくれたのがデイヴ・グルーシン。開口一番、「70になって、こんなところに引っ張り出されるなんて考えてもいなかったよ・・・。」引っ張り出した張本人の一人としては申し訳なかったかな、なんて思ったりもしたのですが、最終日に掛けてくれた「楽しかったよ」の言葉にホっとさせられました。ソロで自身が作曲した映画音楽(アカデミーを弾いてくれるパートが毎日のショーの中に設けられていたのですが、ソロでありながらオーケストラが聞こえて来る(変な言い方ですね・・・)演奏はグルーシンならでは世界でした。弊社のCDではありませんが、ユニヴァーサル・ミュージックから発売されたばかりの「ナウ・プレイング」というアルバムは彼がこれまでに手掛けた映画音楽を彼のピアノ、それもソロで演奏したものですがそれは美しいアルバムです。買って損はないと思いますよ・・・。

と言う訳で、久し振りの「つぶやき」は「我が青春の音楽」といった感じになってしまいました。

海老根久夫

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